総合的な学習の時間として学校と連携して取り組むなかで重視していることは、 基本的な考え方や目的を先生たちと確認しながら進めていくことです。 川湯周辺が含まれる阿寒摩周国立公園は「森」と「湖」と「火山」に特徴づけられた原始的な自然環境です。 活火山である硫黄山やつつじヶ原、アカエゾマツの森、屈斜路湖をフィールドに、 教科書との整合性をとりながら自然体験プログラム提供と活動補助を行なっています。 以下、今年度の活動のねらいと内容について例としてまとめた表です。
■ 小学校 ■
学年 | 内容 |
1年~2年 | 生活科教科書「せいかつ」上・下を参考に、五感を使って自然と親しむ活動を行なう。 |
3年~4年 | 「小学社会・理科3・4年」上・下を参考に、野外での理科実験などを行なう。 また、社会科学習として自然情報が集まる博物館としてのEMCを意識し川湯の自然を通してわく疑問を大切にする。 |
5年~6年 | 「小学社会・理科5・6年」上・下を参考に、自然の中での観察→疑問→解決→発表という段階を踏んだ活動をする。また、子どもの自主性を尊重した活動を展開する。 |
学年 | 硫黄山つつじヶ原(6月) | アカエゾマツの森(9月) | 屈斜路湖(2月) |
1年~2年 | 「イソツツジがさく つつじヶ原へでかけよう!」 硫黄山・つつじヶ原の植物や自然現象に関する紙芝居クイズや噴気孔の温度測定を行なう。 |
「森をテーマに自然観察」 館内展示によるレクチャー、森での落ち葉拾い、葉っぱじゃんけん、EMCで葉っぱ図鑑の作成を行なう。 |
「冬にしかみられない 川湯のしぜんをしろう!」 御神渡りとオオハクチョウを観察。オオハクチョウビンゴでしぐさと餌のようすを学ぶ。 |
3年~4年 | 「つつじヶ原に暮す植物や硫黄山の歴史をのぞいてみよう!」 ワークシートでイソツツジの葉・茎・花のつくりを記入、硫黄山製錬所跡地の観察を行なう。 |
「森をテーマに生きもの観察」 生き物と森のつながりを知るため、森へ行き、落ちているセミの抜け殻や葉っぱを拾い、貼りつけたポスターを作成。落とし物から生き物と森の関係について学ぶ。 |
「氷の上は別世界! ~水の変身を知る~」 水の三大変化を御神渡り現象を元に、紙芝居で学ぶ。ルーペで氷の結晶観察や釘を打って、氷の厚さを体感した。オオハクチョウの観察もできる。 |
5年~6年 | 5年「つつじヶ原の自然環境と生きもの観察」 6年「つつじヶ原の土壌しらべと硫黄山の歴史」 植物、土の状態観察、温度、pH測定を行なう。 火山灰と腐葉土の違いから、火山の影響を考える。 |
「森と生きもの~森を利用する生きものたち~」 天然林と人工林の視点から森を観察。材を作る人の手の加わった森を写真で見せた。身の回りにある木の製品を例に、森を利用するのは人間も一緒であることを学ぶ。 |
「御神渡り現象と屈斜路湖を利用する動物」 オオハクチョウの飛来経路をレクチャーし、現地で個体数カウントをした。その後御神渡り観察。人にとって観光資源として使われていることを学ぶ。 |
■ 中学校 ■
学年 | 内容 | ||
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1年 | 6月硫黄山・つつじヶ原自然しらべ土壌pH計を使って土の酸性環境と植物のつながりを学ぶ。 | 7月湯川&屈斜路湖自然しらべ上流から下流、ボートを出して湖の中の自然の様子を調べる。 | 2月御神渡り観察&和琴半島の山頂登山氷の上のふしぎな現象を観察、スノーシューで半島の山頂を目指す |
2年 | 5月「エコミュージアムセンターでの職業体験」観光客や地元の方々を対象にこれまで総合学習で学んだことを紹介する。 |